何も生み出さない自分が嫌。無力感から私を救ったのは、「本物」の自己肯定感。

ワタシル大学受講生ロングインタビュー#3
目次

結婚後、退職し夫の転勤に帯同。「私はついていくだけの存在なのか?」と自問した日々。

ワタシルなお

それではSさん。早速、受講のきっかけを教えてください。

Sさん

私の場合、Webサイトを見てちょっと興味を持っていて、以前に説明会に参加していたんですね。その時は受講しなかったのですが、今回は、自分の中で「受講するなら今だな!」というタイミングを感じたのです。

-タイミング、と言いますと?

私は夫の海外駐在をきっかけに会社を辞めて、今、台湾に住んでいるのですが、日本への帰国まで一年弱というめどが立ったのです。

日本に帰ったら仕事をしたいという思いがずっとあったのですが、退職者再雇用の制度を使って前の会社に戻るのか、それとも別の会社に飛び込んでみるのか、そもそも、自分が何を本当にやりたいのかが分からなかったのです。

そんな時に、ワタシル大学の説明を聞いて、今は台湾の生活にも慣れたし、子供が幼稚園に行き出して、ある程度自分の時間が取れるようになったので、安定した精神状態で時間も取れるうちに、一回ちゃんと自分のキャリアを考えてみようと思いました。

-モヤモヤしたまま帰国せず、自分のキャリアについてしっかり考えたかったという事ですね。

そうですね。あとは、プロの力を借りて「自分と向き合う」みたいな経験をしてみたいっていう単純な興味もありました。

-今まで、自分と向き合うために何かされてきたのですか?

もやもやした時に自分の気持ちや思考を整理するために、ブログを書いたりしてきました。

以前はそれで割とスッキリしていたと思っていたのですが、でも、それって、自覚はなかったけれど、、結局自分の思考の通りに書いていく作業なので、新しい気付きや別の考え方が出てこないし、自分の中で結論は出ていることに対して、書くことを通じて自分を納得させていく作業に過ぎなかったんじゃないかと思います。

―自分の中のモヤモヤに向き合って来たとのことですが、今までどんなキャリアの悩みをかかえていたのですか?

本当に悩みと葛藤ばかりなんですけど。かつて日本にいた時は、仕事ばかりの生活だったので、そこで認められたり、結果が出たりしたら自分の自信につながっていました。

でも、仕事を辞めて夫の駐在に帯同して台湾に来たら、大学を卒業してから十年間で積み上げてきたものがなくなって、「自分は結婚して旦那さんの転勤ついていくだけの存在なんじゃないか」と思うようになってしまったのです。

そして、自分が手にしていたものを手放すことへの不安を強く感じました。

会社という帰属している場所がなくなる、肩書がなくなる…といった、「何者でもなくなっちゃう」「何も継続するものがなくなってしまう」という不安。

夫の扶養に入る、夫に養ってもらうっていう響きにも凄く抵抗がありました。すごく小さいことなのかもしれませんし、仕方ないことなのですが、健康保険証が「第3号被保険者」に変わったのも、ものすごい葛藤でした。

収入がなくなったことで自分に対する投資とか、自分の買いたいものを買うとか、やりたいことをやるっていうことに対しても謎の引け目を感じるようになってしまって…。別に誰に何を言われた訳じゃないのに…。

更には、駐在生活って一時的なものなので、日本に帰ってきた後に仕事どうなるのかな…って。

自分が手にしていたものを手放す不安を感じていたそうです。

―なるほど…それは辛いですね…

日本にいる仲のいい友達とオンラインで話していた時の事なのですが、私、結構ネガティブになっていたのか、友人に「海外の生活どう?」って聞かれた時に、「楽しいけど、仕事ができないから、全然、生産性がないんだよね。」ってポロっと口から出てしまったんです。

私は、子供を育てることをすごく望んでいたはずなのに、「子育てはしている事の内に入らない」みたいな思いが自分の中であって、外で働けない事で「私は何もできてない、何も生み出してない」みたいな思いを抱いてしまうようになってしまいました。

SNSで入ってくる元同僚の昇進を見た時にもモヤモヤするし、東京で働いている姉が楽しそうで、仕事の幅がどんどん広がっているのがキラキラして見えました。結局私って、目に見える成果や仕事の対価、周りからの評価があったから今まで生活にハリを持てていたんだなって思いました。

―ワタシル大学での学びは、そんなSさんにどんな影響を与えたのでしょうか?

ワタシル大学のカリキュラムはこちら

本当の意味で自己肯定感が上がったと思っています。そして、「これが自分の強みです」って言えるようになりました。

―「自己肯定感が上がった」とのことですが、以前はどういう状態だったのですか?

そもそもなんですけど、私は自分の自己肯定感が低いって思っていなかったんです。

でも、よく考えたら、日本で仕事をしていた時も、「他人に認められたり、褒められたら自分に自信がつく」という感じだったのです。それって、他人に振り回されているってことですよね。

それに、台湾駐在に帯同するために会社を辞めたときに、「会社を辞めるなんてもったいない」って周りからものすごく言われたんです。それで結局、退職者再雇用制度を申請してあるのですが、今考えると「具体的に何がもったいないか」が自分の中で明確ではないのです。

それなのに、他人の意見や価値観、他人からどう見えるか、に振り回されて、以前いた会社に戻るという選択をしてしまいそうになっている自分がいて、それってやっぱり自己肯定感が低いってことなのではないかと思いました。

-なるほど、自己肯定感って、「そのままの自分を認めて受け入れ、自分を尊重する感覚」のことですから、他人の評価や他人の声に振り回されていたら、自分を尊重できているとは言えませんよね。

それに私は、人と自分を比較してしまう癖があったのです。それも自己肯定感が低いということなのかな?と思いました。

例えば、自分の性格が真面目であるとか、完璧主義であることは自覚していたのですが、そんな自分を「何の特徴もない人間」って思っていたのです。

「真面目できちんとしている」なんて、全然面白くないから変えなきゃいけない、と思っていたのです。ワタシル大学の受講当初も、他の受講生はキラキラして個性的で輝いて見えました。それに比べて自分は…っていう思いがやっぱりあったのです。

でも、ディスカッションの中で、誰かが「Sちゃんの、そういう真面目できちんとしたところが羨ましい」言ってくれたんです。他のみんなも結構それに同意してくれて、それがすごく大きかった。ハッとしました。「あ、これって私の個性なんだ、変えなくていいんだ」「今の私はこうなんだ」って、肩の力が抜けたんです。

―まさにそれこそが、自己肯定感(そのままの自分を認めて受け入れ、自分を尊重する感覚)が高い状態ですよね。

そうですね、自分にないものを持っている人を見て、「かっこいいな、ああいう風になりたいな」というのはプラスのエネルギーなのでいいと思うのですが、それに振り回され過ぎて自分には何もないと自分を否定したり、卑下するマイナスのエネルギーになるのは良くないって思いましたね。

-一緒に学ぶ受講生から、とても刺激を受けたようですね。

何であんなにいいメンバーなんだろうって思います!

大人になると、自分の考えとか心の中のことを素直な言葉にして話す機会ってなかなか持てなくなるので、自分を客観視するという意味でもすごくいい時間だったと思います。

私の発言に対して仲間がフィードバックしてくれた内容から、「私って客観的に見たら、こんな風に映るんだ」とか、「今まで意識していなかったけれど、これが私の強みなんだ」とか気付きもありました。大人になって、こんなに手放しに他者から褒めてもらったこともない気がします(笑)

今まで、他のセミナーでは、人とディスカッションする場に参加した時に「何かいいことを言わなきゃいけない」とか、「人とは違う視点で、その会自体が盛り上がるような意見を出さなきゃいけない」とか、「創造的な意見を出さなきゃいけない」みたいなものがあった感じがするんですけど、ワタシル大学ではそういう事がなくて、すごく素直に思いをぶつけ合う、思いを吐き出す…そういう参加の仕方ができたから良かったです。

開催側に気を使う事もないし、感じたことをそのまま吐き出せる、そして、確実にそれを受け止めてくれる人がいて、お互いに自分にないもの、自分にない考え方を学び合うという場だったので良かったです。

-ワタシル大学では様々なディスカッションをしますが、相手がリアルで会ったこともない受講生ということに抵抗はありませんでしたか?

抵抗感は全然なかったですね。
・・・本当になんか不思議ですけれど、何を喋っても大丈夫っていう謎の安心感がありました。あの場では何を言っても絶対誰かが拾って、自分では気づかなかった言葉にして返してくれたので、本当に気づきや得るものが多かったです。

皆さん色んな経験をされているから、というのもあると思いますが、ディスカッションしていても、仲間からもらえるフィードバックが深いですよね。あと、他の方と自分の意見が全然違うのも新鮮で、「そういう風に考えられるのって素敵だな」って思いました。やっぱり、グループでディスカッションする良さって、視野が広がることですよね。

-素直な気持ちで自分に向き合ってキャリアについて考えられたという事ですね。

はい。
そういえば、本当にプログラムが始まった時に講師の方から言われてすごく心に残っていることがあります。

「受講生同士のディスカッションの中で、いろいろな感情が生まれると思う。他者と自分を比べて一喜一憂する感情や、相手を羨ましく思ったり妬んだりすることもあるかもしれない。でも、その時は、その感情自体を否定せずに、自分に矢印を向けて『なぜ私はこう感じるのか』と自分について考えるきっかけにしましょう。」って。それも良かったのかもしれません。

-自分に矢印を向けて考えを深めていく時、メンターはどうサポートしてくれましたか?

メンターとのカウンセリングですが、私はコーチングとか、1対1のキャリアカウンセリングって初めての経験だったのですが、相手の顔色を見て、「これを言った方がいいかな?」みたいなのが全くない、本当に思ったことを話せる感じがありました。

自分の思いがまとまっていなくても、ちゃんとメンターが整理してくれるので、話した後は気持ちも頭もすごくすっきりするし、次何をするかが明確になる感覚が良かったです。カウンセリングの一時間があっという間に感じました。
6カ月間同じメンターが担当してくれるというのも安心感があっていいですね。

―ワタシル大学での学びについて、どう思いますか?

ワタシル大学の学びって、すごくなんかプログラム化されていますよね。長い期間をかけてステップを踏んで深めていくみたいなところがあると思うんです。

例えば、STEP1「ワタシを知る」のライフラインチャートのワークでは、過去の自分を振り返って、幸福度が高まった経験、低くなった経験をラインにしてその波の高さや変化を見ていったわけですが、客観的に、私はこういうことが嫌だったんだなとか、ある経験が自分の考え方の癖となって、次の出来事に繋がっているという事を理解することができました。自分の過去や、小さい頃の親との関係など、今まで消化できてなかったモヤモヤを消化できて、許容できるようになりました。

その後も、様々なワークやディスカッションで色んな角度から自分を掘り下げていくと、それぞれのワークを通じて分かったことが、点と点、要素と要素が繋がって「ワタシ」への理解が深まっていく実感がありました。

めちゃめちゃ時間がかかって凄く疲れたんですけど、この深さでしっかり考える事は、一人じゃ絶対できなかったと思いますね(笑)

-最後に、ワタシル大学の受講を通じて、今どういうお気持ちですか?

肩の力が抜けて、変に「●●しなきゃ!」「●●な自分であらねば!」みたいなものがなくなりました。すごく自然に今後の自分の人生で大事にしたいものを語れるようになったこと、あとは「きっと今後も迷ったり悩んだりするけど、たぶん自分は大丈夫、自分の軸で選択をしていける」と思えるようになったことが大きな変化だったなと思います。

以前に働いていた会社でキャリアを築いてどんどんステップアップしていく元同僚を見ても胸がざわざわしなくなりました。ワタシル大学の受講生の仲間が、お互いにどういう歩みになっていくのかも、すごく楽しみです。

自分のキャリアについて悩み続けていましたが、揺れに揺れて新しい世界にシフトした感じがあります。

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